歴史学コースでは、⽇本史、東洋史、⻄洋史、考古学、⽇本美術史を学び、多様な時代·地域に視野を広げ、国際的文化交流、政治、宗教、思想、文化など、さまざまなテーマ·領域を扱います。少人数でのゼミや専門書·外国語文献·史料(古文書・古記録・図像・彫刻・出土遺物)の解読によって基礎力を養い、感性を磨き、柔軟な思考力を身につけ、それぞれ自由なテーマにもとづいて卒業論文作成へ発展させます。
- POINT.01
歴史学とは
あらゆることに「なぜ」と問いかけ、それらの成り立ちや変化の過程を明らかにすることにより、人間についてより深く考える学問、それが歴史学です。
- POINT.02
歴史学の対象
世界各地の人びとの暮らしや文化、思想や芸術、政治や外交、人と自然とのかかわりなど、人間に結びつくかぎり、どんなものでも歴史学の研究の対象になりえます。
- POINT.03
研究の進め方
史料や文献の読解力、歴史の舞台となった場所、出土遺物や図像・彫刻などを調査・分析する方法を身につけ、自分の関心にもとづいてテーマを選び、研究を進めます。
スタッフと研究分野
カリキュラムについて
授業科目は大きく【概論】【実習】【講読】【演習】【特殊研究】に分かれています。
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概論
⽇本史・東洋史・⻄洋史・考古学・⽇本美術史の基礎を学びます。
⽇本史概論、東洋史概論、⻄洋史概論、考古学概論、⽇本美術史概論など -
実習
史跡や博物館の見学、遺物や資料の調査などを通して歴史を追体験します。
歴史学実習、古代文化学野外実習、古代文化学実習、古文書学実習、史料学実習など -
講読
文献の読解力を磨きます。
⽇本古代史講読、⽇本史講読、東洋古代史講読、東洋史講読、⻄洋史講読、考古学講読、 ⽇本美術史講読など -
演習
ゼミ形式で本格的な研究の手法を学びます。
⽇本古代史演習、⽇本史演習、東洋古代史演習、東洋史演習、⻄洋史演習、考古学演習、⽇本美術史演習など -
特殊研究
教員の最新の研究成果が披露されます。
⽇本古代史特殊研究、⽇本史特殊研究、東洋古代史特殊研究、東洋史特殊研究、⻄洋史特殊研究、考古学特殊研究、⽇本美術史特殊研究など
卒業論文の例
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⽇本史
- 聖武天皇の徳について
- 近世遊女論
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東洋史
- 18世紀イスタンブルのチューリップ
- 『アイヤールのサマク』研究
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⻄洋史
- エドワード1世治世期のブリテン諸島における戦争と城
- 19世紀ヨーロッパの女性王族
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考古学
- 縄文犬の形態特徴における多様性
- 平城京出土円面硯に関する用途論の再検討
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⽇本美術史
- 東京国立博物館「松林図屏風」と京都・智積院障壁画に関する研究
- 薬師寺金堂薬師三尊像に関する一研究
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(付記:本コースの前身である古代文化学コースと歴史学コースに提出された歴史学系の卒論の例です。)
さまざまな分野で
活躍する卒業生たち
歴史を学んだ卒業生は、大学院(奈良女子大学、北海道大学、東京大学、名古屋大学、京都大学、大阪大学など)に進学したり、高等学校・中学校の教員、官公庁、博物館、出版・マスコミ関係、金融関係、観光関係、システム・エンジニアなど情報関係に就職したりと、さまざまな分野で活躍しています。
奈良女子大学史学会は、奈良女子大学の歴史に関係する教員・在学生・卒業生から構成されている学会です。毎年11月には大会を開き、他大学から講師を招いての特別講演や大学院生の研究発表をおこなっています。また、会誌『寧楽史苑』を刊行し、本学の歴史研究の成果を発信しています。