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【最新の研究紹介】人文社会学科 宮路 淳子

  • 研究

文学部人文社会学科・宮路研究室はこれまで、桜井市纒向学研究センターによる纒向遺跡(奈良県桜井市)の調査・研究に協力してきました。

2018年調査の第195 次調査において検出されたSK38 は、祭祀遺物が多数出土している古墳時代前期前半(3世紀後半・布留0式期)の土坑であり、この土坑から層位ごとに土壌を採取し、学生たちとともにフローテーションと水洗篩別を実施した結果、多くの動・植物遺存体を検出することができました。これらの遺存体のうち昆虫類については大阪市立自然史博物館にご相談し共同研究を開始したところ、昆虫類のなかからチャバネゴキブリの破片が発見されました。

日本列島において古墳時代にチャバネゴキブリがいたこと、現在発見されているなかでは最も古い試料であること、原産地を突きとめる手がかりとなる可能性があることなどを、10月21-22日になら歴史芸術文化村(天理市)で開催される日本文化財科学会第40回大会で発表します。

検出されたチャバネゴキブリの破片 (撮影:初宿成彦氏)

作業の様子

奈良県桜井市纏向遺跡から発見された世界最古となるチャバネゴキブリの破片について(本学HP)